





ブレスレットは手首に着ける輪状の装飾品です。アームレットは手首ではなく上腕部に着け、アンクレットは足首につける装飾品のことです。どれも基本的には輪状の形をしています。
ブレスレットは、ネックレス、ペンダントと並んで最も古いジュエリーです。4万年〜1万年前に使用されていたと思われる象牙のブレスレットも発見されています。象牙のブレスレットには動物の絵が彫ってあったようです。どういった目的で彫られたのかは定かではありませんが、おまじないやお守りに使われていたのかもしれません。
古代エジプトを舞台にした映画やドラマではよくブレスレットやアームレットを身に着けた人物が登場しますね。実際、エジプトの壁画ではブレスレットやアームレットを身に着けた女性の絵が出てきたといいます。それだけブレスレットやアームレットは、ネックレスと同様に身につけられていました。
しかし9世紀から12世紀ごろには、アームレットがあまり身につけられなくなりました。なぜなら、ファッションの流行の変遷によって服の袖が長くなってきたからです。それから腕にくっつくタイトな長い袖になると、ブレスレットも身につけられなくなりました。しかしフランス革命後(18世紀ごろ)には女性の服の袖が短くなり再び身につけられるようになりました。昔に限らず現代でも、気候が暖かくなってきて人々の着る服の袖が短くなり、それに伴ってブレスレットやアームレットの売れ行きが良くなるそうです。ジュエリーはファッションにより大きな影響を受けるのです。
ブレスレットのデザインには大きく分けて2種類あります。1つはバングル・タイプです。これは輪状がベースになっており、古代のブレスレットはこれが主流となっています。基本的には女性用のものが多く、男性用のものは少ないです。バングル・タイプの中にはヒンジ・ブレスレット、フレキシブル・ブレスレット、セクション・ブレスレット、スパイラル・ブレスレットなどがあります。ヒンジ・ブレスレットは開閉式の留め具がついているので、身に着ける人がサイズを気にすることなく着用できます。フレキシブル・ブレスレットは、伸び縮みする加工が施されたブレスレットで、身につけやすくなっています。スパイラル・ブレスレットはスネーク・タイプとも呼ばれ、古代エジプトなどでお守りとして尊ばれていました。
チェーン・タイプは鎖状がベースになっています。チェーン・タイプの中にはチェーン・ブレスレット、チャーム・ブレスレット、テニス・ブレスレット、リンク・ブレスレットがあります。チェーン・ブレスレットは手の動きによってチェーンが揺れるようになっています。細めのものから太めのものまで様々です。太めの喜平タイプのものは男性用のジュエリーとして使われることが多いです。テニス・ブレスレットは、ダイヤモンドをはめたパーツを連ねてそのままチェーン・タイプのブレスレットにしたものです。